わたしが今、この記事を書いているパソコンのすぐ横に、このバラがあります。
夫が庭で育てているツルバラで、いま、満開なのです。
とてもいい香りがするので、家の中にたくさん飾ります。
部屋中にフレッシュなバラの香りがふくらんでいます。
今日は、香りの話しです。
先日、トイレの芳香剤を買いました。
海外の人たちのために、一応、パッケージの言葉を書くと・・・
・トイレ用の芳香剤
・リラックス アップルの香り
・香りのオイルが60日間長続き
とあります。
パッケージを開けると、密封された香りのオイルと、
それをセットする本体が入っています。 値段は400円くらい。
オイルを本体にセットするとカチッと音がして、はじめて開封され、
その時点で香り始めます。そして60日間でオイルが無くなっていく・・・というわけ。
本体は手のひらほどの大きさで、60日後には、
別売りされているオイルのカートリッジだけ替えればいいのです。
とても便利ですが、なんだか、このチマチマした感じがいかにも日本人的だな~
海外ではトイレにどんな芳香剤を使うのでしょう?
それとも、使いませんか?
小さい頃の記憶では、
日本でトイレの芳香剤といえば、ほとんどが「金木犀の香り」だったと思います。
むかし、トイレは「かわや」などと呼ばれ、
母屋とは別の場所に小さく建てられていました。
その横には匂い消しとして、香りの強い花を咲かせる金木犀が植えられたのです。
トイレの芳香剤といえば、やっぱり金木犀の香りでしょう・・という発想から、
一昔前の芳香剤は金木犀ばかりでした。
金木犀の木 ↓
あまりにもトイレと金木犀の香りが結びついているため、
逆にトイレや部屋に金木犀の香りを置きたくないという人も多く、
近年は、ほとんど金木犀の芳香剤を見かけません。
わたしが今回買ったのも、リンゴの香り。
他にも、石鹸の香りや、海の香り、森の香り、バラの香り、南国のフルーツの香りなど、
バリエーションは豊かです。
日本人は基本的に無臭なのが好きなため、消臭剤は昔からありましたが、
部屋に香りをつける、楽しむ、という感覚は最近のものだと思います。
トイレに限らず、部屋に芳香剤を置いたり、
洗濯をするときに香りを楽しむ柔軟剤を入れたりするのは、
ここ数年で日本に広まったことなのです。
部屋中を消臭し、香りをつけるスプレーも人気。
これはソファーやじゅうたん、カーテンなどに吹き付けます。
ペットを室内で飼っている友人は、よく使うと言っていました。
ただ、不思議なことに、自分自身に香りをつける「香水の文化」は、
日本ではあまり浸透していません。
私もいくつか香水を持っていますが、毎日つけるわけじゃない。
じゃあ、どんな時につけるの?って、それも特に理由があるわけじゃない。
だから、なんか今日つけすぎたかな?とか落ち着かないことも多い。
そんな日本人は多いのではないでしょうか?
また、女性が使う化粧品でも、無香料のものが多く、
「この匂いが好きだから、これを使ってる。」というチョイスのしかたは、
日本ではあまりしないような・・・。
だから海外のお土産にハンドクリームや化粧水をもらったとき、
「うわ~、すごくいい匂い!」と私はいつも感心するのです。
日本でも、香水や化粧品のように「自分が薫る習慣」が少しずつ広まっていくのかな?
それとも、やっぱり日本人は無臭であることを好むのかな?