秋は楽しい季節。
日本ではよく「スポーツの秋、芸術の秋、食欲の秋」といいます。
とにかく蒸し暑い夏が終わって、心も体も落ち着きを取り戻すころ、
おいしい食べ物が実る時季ともかさなって、
あちこちでイベントが開催されるのです。
最初の写真は浜松市内にある湖、佐鳴湖(さなるこ)。
市民の憩いの場として湖を取り囲む公園には、いつも多くの人がいます。
先日、ここで秋のお祭りが開催されました。
前回のブログでお伝えしたように、
浜松には大きな台風が来て、この公園の木々もたくさん倒れました。
上の写真でも後ろの木が倒れているのが見えるでしょう?
でも、日本には「台風一過(たいふういっか)」という言葉があります。
台風が過ぎれば、それまでの風雨がウソのように快晴に恵まれるというわけです。
( 台風一過は、 激しい喧嘩が収まったあと、
何事もなかったような平穏な状態に戻る・・・という心情を表すこともあります。)
あ、むこうから面白い仮装をした人たちが楽器を演奏しながらやってきました。
なんだこの人たち!
ああ、わかった「チンドン屋さん」だ。
「チンドン屋」とは、100年くらい前に始まった広告・宣伝の方法で、
楽器をチンチン・ドンドンと鳴らしながらやってくることからチンドン屋と呼ばれています。
とにかく人目を引くのが目的なので、変な恰好をしているわけです。
彼らは開店する店や売り出しをする店に依頼されて、
そのビラを撒いたり、大きな声で宣伝文句を言ったりしながら町を練り歩きます。
昔は町中でよく見かけたといいますが、
私の小さいころはすでに見ませんでした。
この写真に写っている太鼓が、チンドン屋さん独特の太鼓です。
もう一つ上の写真にはアルトサックスも写っていますね。
このサックスが悲しげな音色を奏でるんです。
私のチンドン屋さんのイメージは、明るいというより、暗い。
なぜかチンドン屋さんの演奏は物悲しい曲が多いし、
人も奇抜な仮装をしているけど、みんな疲れた顔をしたおじさんなんです。
なんでだろう。不思議。
そういえば、サーカスのピエロだって、
人を笑わせたりするけど、可笑しさと哀しさが表裏一体だよね。
何か共通点があるのかな?
さて、私の家族がこのイベントに来たのは目的がありました。
それは子供がどうしても「かえっこバザール」に行きたいといったからです。
「かえっこバザール」とは、
自分が使わなくなったオモチャを会場に持っていき、
そのオモチャに応じたポイントをもらい、
そのポイントでほかの子が持ってきた好きなオモチャを買えるというもの。
買うといっても、お金ではなくポイントで買うので、
自分がオモチャを持ってきさえすれば、だれでも買えるのです。
まずは、ここで自分の使わなくなったオモチャを出します。
オモチャは壊れていないこと、まだ充分使えることが条件です。
自分が出したオモチャに対するポイントを、このようなカードに押してもらいます。
カードにカエルのイラストがありますね。
日本語でカエルと「買える」「取りかえる」をかけているのです。
さあ、ここで好きなオモチャを選びます。
子供たちはみんな夢中!
私の娘が選んだのは、ラッキーという名前の犬のぬいぐるみ。
電池が入っていて、「ラッキー、逆立ちして」とか「ラッキー、歌って」と言えば、
音声に反応してその動きをしてくれます。
これを手放した子にはもう幼すぎるオモチャだったのだろうけど、
娘にとっては今一番お気に入りのペットになりました。
こうしてオモチャが使い続けられる「かえっこバザール」って、すごい!