2010年6月アーカイブ

200年前の家

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前回、博物館での昭和体験をご紹介しましたが、

今日は、それよりもさらに古い時代、200年前にタイムトリップして、

博物館の敷地内に移築されている古い家を見てみましょう。

日本では、100年以上前の古い家を「古民家」と呼び、大切にしています。

 

上の写真の古民家は、浜名湖の近くで漁業と農業を営んでいた

高山家の住宅として使われたもので、1850年以前の建築物です。

浜名湖の周辺といえば、例えばこんな感じ↓ ↓ ↓

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家は現代風に変わっていますし、数も増えていますが、

だいたいこんな場所に建っていたんだとおもわれます。

 

高山家は、江戸時代のごく平凡な民家スタイルなので、当時の暮らしぶりがわかります。

まず、玄関から入ったところ。 ↓ ↓ ↓

昔の家はひんやりとして、暗いですな。

 

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入り口から広い土間が続いていて、その土間に台所があります。

上の写真は「かまど」。土で持ったオーブンの中で火を焚き、ご飯を作るのです。

日本では昔から家の中は裸足で過しますが、土間では下駄を履きます。

だから昔の女の人は、ご飯を作る時は下駄を履き、

出来上がった食事を運ぶ時は下駄を脱いで部屋に上がっていたわけ。

 

ちなみに「かまど」の熱源は、もちろん焚き木。

この「かまど」の横に出入り口があって、裏に回るとこんな感じで焚き木を積んでいます。

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さて、

もう一度、家の中に戻りましょう。

今度は土間の反対側に広がる「座敷」です。

人がご飯を食べたり、寝たりする空間ですが、

日本建築では、それぞれの部屋を壁で区切らず、 障子や襖で仕切ります。

ですから扉をすべて開け放てば、大広間としても使えます。

写真には、縄に白い紙がぶら下げてありますが、

あれは神様を祀るもので、あの場所に神棚があったのかもしれません。

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当然ですけど、家はすべて木と竹とワラと紙だけで造られています。

自然の建材だけで家は建つんだ~と、改めて驚いてしまいました。

自然の物を利用してここまでのものを作った昔の人は、えらい。

 

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こちらは、正面の庭のあるほうです。写っているのは柿の木。

日本家屋には、庭と部屋のあいだに縁側があります。

(この家には縁側が残されていません。)

縁側は細長いウッドデッキのようなもので、

家の内と外をむすぶ空間として日本人に愛されてきました。

縁側でお茶を飲んだり、近所の人がやってきて縁側に腰掛けておしゃべりしたり、

野良猫が縁側の陽だまりで寝転んでいたり。

 

人がすまなくなった家は古びて暗い感じがしますから、

私の子供たちは、はじめ真っ暗なこの家に入るのが恐いと言いました。

わかる気がする。

もしこの家に今も人が住み続けていたら、もっと生き生きと明るい感じでしょう。

そういえば、この高山家では、ときどき絵本の朗読会が開かれているそうです。

昔の家で、子どもたちに昔話を聞かせてくれるんだって。

こんど行ってみようかな。

 

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昭和という時代

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今日は、昭和という時代について考えてみたいと思います。

その前に確認しておきましょう。海外の皆様方。

日本には天皇がいます。

徳川家康などの将軍が支配する時代も、第二次大戦後にアメリカに支配された時代も、

日本の天皇制度は変わらず、太古の昔から受け継がれてきました。

(ただし、現代の多くの日本人は、

普段の生活で天皇の存在を意識する場面はほとんどありません。

この状態は、イギリスやデンマークなどの国と同じだと思います。)

 

さて、日本の場合、天皇ごとに時代の名前が変わります。

例えば今の天皇が即位してから「平成」という時代が始まりました。

その前は「昭和」その前は「大正」その前は「明治」でした。

 

例えば、履歴書なども、日本では、生年月日を書くときに、

西暦1971年生まれ。と書くときと昭和46年生まれと書くときがあります。

どっちでもいいのです。

おもしろいでしょ。

 

時代の名前ごとに、そこから伝わるイメージがあります。

例えば、私が生まれた昭和は、戦争の悲しいイメージと、

それに続く復興の「ど根性な」感じのイメージか?

アナログな電化製品のイメージもあります。

慎ましくもみんなで頑張った昭和は、その時代の空気を懐かしむ人も多く、

また、何不自由なく育った平成生まれの若者たちにとっても、

なんとなく人のぬくもりを感じるノスタルジックな時代として人気があります。

だから、ときどき「昭和を振り返る展覧会」みたいな催しが開催されるのです。

 

前置きが長くなりましたが、

要するに、私は先日、近くの博物館で開催された「昭和を振り返る展覧会」に行ってきたのです。

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展覧会といっても、それは子供向けのもので、

博物館が所蔵する当時の懐かしいオモチャで自由に遊ぶことができます。

子どもたちにはまったく違和感がなく、

気づくと、こんなふうにセッティングしていました。↓ ↓ ↓

日本人だね。

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これは、私が小さい頃に流行ったモンチッチという人形。↑ ↑ ↑

日本の玩具メーカーが1974年に発売したものですが、世界中で流行したそうです。

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これは「野球盤」というピンボール・ゲーム。

昭和時代は、だれもが野球を見ていました。

長島茂雄や王貞治などの選手が国民的スターでした。

このゲームは私の夫も持っていたそうですが、私は遊んだことがありません。

 

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これは「生き残りゲーム」。↑ ↑ ↑

この会場に来て、これを見た瞬間、一気に私の記憶がフラッシュバックし、

そうそう、これあった!これもってた!と大興奮してしまいました。

この会場では、実際に遊んでいいのですが、すっかりルールを忘れてしまった・・・。

 

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これは、「ちくたくバンバン」。 ↑ ↑ ↑

時計がレールの上を進むのですが、

行き止まりにならないように急いでレールを組み替えないといけません。

私が小学生のころ、このゲームのテレビコマーシャルがあって、

私はすごく欲しかったんだけど、買ってもらえなかった記憶がある。

 

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展示ルームの中には、博物館の人がお店の人になって昭和の駄菓子屋も再現されていました。

駄菓子屋とは、子どもが小銭を持ってお菓子を買いに行ける小さなお菓子屋さんで、

私が子供の頃にはすでに数が少なくなっていました。

今の50代、40代の人が懐かしい光景かなァ。

(上の写真は、駄菓子屋のクジ引きの様子です。)

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他にも、紙芝居屋さんの様子も再現して、子どもたちに見せてくれました。

紙芝居屋さんとは、第二次世界大戦後、

まだテレビの無い時代の子どもたちの唯一の娯楽で、大流行しました。

子どもたちの集まる広場へおじさんが自転車でやってきて、

こんな具合に面白おかしく紙芝居を見せてくれ、

いいところで「この続きはまた明日!明日も絶対くるんだよ!」といって帰ってゆくのです。

昭和といっても、私のお母さんたちの世代の話。

 

まとめ。

今回感じたこと。

子どもは、何時代だろうと、関係ない。

遊び、好奇心、素直な心で、どんな環境にも順応するのだ。

子どもたちは今を生きている!

ちくたくバンバンが懐かしい、とノスタルジックに昭和を語る自分が、

とても古ぼけて見えたのでした。

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もう一度、お蕎麦屋さん。

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前回のブログで、長野のお蕎麦屋さんを紹介しましたが、

意外にも多くの方から蕎麦についてのコメントをいただきました。

そこで、今日はもう一軒、私がよく行くお蕎麦屋さんをご紹介しましょう。

 

このお店は私の実家のある広島のお店です。

百貨店の中にあるので、買い物ついでに時々ランチします。

広島の店と書きましたが、もともとは島根県の出雲地方の店で、

ここはその支店ということになります。

出雲地方も美味しい蕎麦の産地として有名なのです。

 

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店の入り口のところに、こんなショーウィンドーがあります。

日本ではこのように、レストランの前に本物そっくりの見本が展示してあります。

若い人向けのおしゃれなカフェや高級料理店には見かけませんが、

昔ながらのレストランには多い。

この見本は、あまりにも本物そっくりなので、見ているだけで面白く、

様々な料理の見本のミニチュアがキーホルダーやオモチャとして販売されています。

(例えば、日本各地にある東急ハンズにも売ってたな。)

 

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さて、店内に入ってきました。

私たちは常連なので、注文する物もいつも決まっているのです。

ところで、この百貨店の中には蕎麦屋以外に、イタリアンレストラン、

サンドイッチなどの軽食のカフェ、中華料理店、マック、ドーナツショップなどがありますが、

蕎麦屋さんを選ぶ人は、たいていヘルシーさや落ち着きを求めていると思います。

お蕎麦屋さんの暗黙の了解として、長居をしないことも大きなポイントです。

基本的に、「蕎麦は食って出る。」というもので、

お蕎麦屋さんで食事をした後、そのままずっとおしゃべりすることはありません。

味もアプローチも、あっさり系がお蕎麦系なのです。

 

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これが私のいつも注文するメニュー。

冷たいお蕎麦の上に野菜の天ぷらがのって、山菜の炊き込みご飯やおかずがついています。

料金は、いくらだったかな、1200円くらいかな?

 

soba 05.jpg天ぷらも有名な日本料理ですが、お蕎麦と天ぷらは最高のコンビで、

お蕎麦屋さんに行くと、たいてい天ぷらもあります。

 

soba 06.jpg小さな黒い壺の中に御つゆが入っています。

自分で回しかけて、ワサビをつけながら食べると美味しい。

ところで、お蕎麦屋さんでは最後に「そば湯」を出してくれます。

「そば湯」とは、お蕎麦の麺の茹で汁で、

ここにビタミンなどの蕎麦の栄養がたっぷり含まれているのです。

お蕎麦だけ食べてそば湯を飲まなければ、そばの栄養をとり損ねてしまいます。

茹で汁を飲むなんて、信じられないですか?

例えば、イタリアでパスタを食べてパスタの茹で汁なんて出てきませんものね。

でも、温かいそば湯はとても美味しいのでお勧めします!

そのままでも飲めますし、お蕎麦にかける御つゆを少し足しても構いません。

 

蕎麦を食べた後、しみじみとそば湯を飲んで、さっと席を立って店を出れば、

あなたも本物の日本料理通といえるでしょう。・・・なんてね。

 

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初夏の旅、駒ケ岳へ。

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突然の雪景色で驚きましたか?

先週、家族で長野県にある駒ケ根(こまがね)に行きました。

長野県の南は私たちが住む静岡県の北に位置しています。

高速道路を使わず、車で山道を越えると4時間くらいで駒ヶ根に着きます。

 

駒ヶ根市は駒ケ岳(こまがたけ)などの高い山々のふもとに広がる町で、

山歩きや登山、初夏のスキーを楽しむ人が多く訪れます。

・・・が、私たちは小さな子供もいるし、

まあ、山道をドライブしながら遠くに雪山を眺め、夜は旅館の温泉にでも入ればいいか、

という軽い気持ちで旅立ったのでした。

 

ところが!

そこに美しい山があると登りたくなるものです。

標高2956メートルの山頂で撮影した一枚目の写真が証明するように、

私たち家族は超軽装のくせに覚悟を決め、旅行二日目の朝、山頂をめざしました。

 

 

nagano 2.jpgもちろん、歩いて登るわけではありません。

駒ケ岳の山頂までロープーウェイが出ています。

ロープーウェイの乗り場まで、↑↑↑こちらの専用バスで向います。

環境保全のため乗用車の乗り入れは禁止されているのです。

(このバスとロープーウェイの往復運賃は4000円くらい。)

 

 

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このロープーウェイは今から40年以上前に設置された日本初の山岳ロープーウェイ。

およそ2キロの道のりを7分30秒で進むので、予想以上に高速です。

ココから見える景色もきれいで、とても楽しかったです。

 

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これはロープウェイを降りてから撮影した写真。↑↑↑

下の方に広がる町が駒ヶ根市。 そしてその奥にも3000メートル級の山々が見えます。

この辺りは日本の真ん中あたりで、富士山を含む標高の高い山が連なっています。

日本では向こうの山並みを南アルプス、駒ケ岳などこちら側を中央アルプスと呼びます。

 

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さて、ロープウェイを降りたら急に雪山です。

スキー客もたくさんいるというのに、私たちは素足にサンダル、

夫に至っては白いブラウス一枚という夏のファッションで参上。

子どもたちは旅館を出る時に、寝巻きや着替えのシャツなど、

ありったけの服を重ねて着せました。

・・・でも、もちろん寒いけど、案外だいじょうぶ。

山頂の気温は10℃で、雪が解けないのが不思議なくらい。

サンダルで雪の上を歩くという貴重な体験とともに、冷たくフレッシュな空気を満喫したのでした。

 

 

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30分くらい山頂で景色を楽しんだ後、下山。

駒ケ岳から流れる川のほとりが美しい公園になっていて、のんびりと散歩しました。

 

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nagano 8.jpgところで、長野といえば美味しいお蕎麦が有名です。

そばの実に適した土地という理由もありますが、

冷たくきれいな雪解け水も美味しい蕎麦づくりの条件の一つです。

お昼ごはんは、この公園の近くの森の中にひっそりと佇むお蕎麦屋さんに入りました。

そば粉を引いたり、麺を打ったり、すべて手作りの店で、 とても美味しく上品なお蕎麦でした。

 

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ところで、このおそばを食べた後、わたしたちは帰路についたわけですが、

途中の山道で不思議なものを目にしました。

車の離合も難しいような細い山道なのに、

マイクロバスや県外ナンバーの車がやたらと多い場所があったのです。

夫と「なんなのこの人たち?」と話していると、山道から少し入ったところにテントが張ってあり、

50人くらいの人が椅子に座っていました。

でも、特に普通の山の中で、何も珍しい物は見当たらないのです。

そこを通り過ぎた後、「分杭峠(ぶんくいとうげ)」という小さな標識があり、

後で調べると世界でも有数のパワースポットであることがわかりました。

わたしはあんまり興味ないんだけど、どうやらものすごい「気」を出している場所らしい。

きっと、遠くからわざわざ来た人も多いんだろうな。

 

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