百貨店に買い物に行った時、
1階の特設会場に下駄のお店が出ているのを見つけました。
下駄は日本の昔の履き物で、着物や浴衣に合わせて使います。
今の日本では着物を着ることがほとんど無いので、
年に数回、お祭りの時に履くくらい。
・・・と思っていたら、
実は近ごろは下駄が人気だそうです。
特に夏は、洋服でもサンダル代わりに下駄をはく人が増えているのです。
そのほうが足の指を自由に動かせて健康的だし、
様々な模様の下駄が販売されているから選ぶのが楽しいのだとか。
私の娘も夏の浴衣用に買ってあげた下駄を毎日はいています。
確かにワンピースに下駄っていのはアジアチックで妙にオシャレ。
ただ、硬いビーチサンダルのような履き心地は、歩きにくくないのか?
日本人が下駄を履く習慣は、いまから50年ほど前まで残っていましたが、
私の母が子どものころは、すでにほとんどの人が靴をはいていました。
だから日本人とは言え、私にとって下駄なんて特別な、別世界の履き物なわけ。
いやあ、時代はめぐるもんだね。
今は子どもたちに人気があるっていうんだから。
この売り場にも下駄を試着する子どもが大勢いました。
こちらは大人の男性用の下駄。 ↑ ↑ ↑
紐のような部分は鼻緒(はなお)といいます。
下駄の木目と鼻緒の柄の選びかたでその人のセンスがうかがえます。
日本の夏は高温多湿だから、本当はこういった履き物の方がいいのでしょうが、
大人の場合、下駄で車の運転ができないから、ついつい普通のサンダルを選びます。
(じゃあ、逆に車を使わない都会の生活向きなのかも?)
こちらは子供用の下駄。 ↑ ↑ ↑
大人用も子供用も、ほとんど手作業で作られています。
昔ながらの色合いの物もありますし、洋服にもあわせやすいピンクやグリーンの下駄もあります。
子供用の下駄はとてもかわいくて、一番小さいサイズなんて飾っておきたいくらいです。
私の娘も、また一つ下駄を買いました。
彼女のチョイスは、これ。
メチャメチャ古典的ながらじゃん!!
私がお勧めしたのは、下駄も鼻緒もピンク色のサンダルっぽいものだったんだけど。
よく考えると、彼女にとってこの古典的な柄が逆に新鮮だったのかもしれない。
大人の先入観で子どもの純粋な美意識を踏みにじってはいけませんね。
裏はこんなふう。
最近の下駄は、より歩きやすいように、滑りにくいようにゴムが貼り付けてあります。
娘いわく、下駄は慣れるととても歩きやすいのだそうです。
実際、足を一歩踏み出すたびに、足の指で地面をつかむような動きをするから、
足腰が強く健康になるとあって、幼稚園や小学校で下駄を履かせるところもあります。
下駄を履いた子どもの足は、自由で素朴な感じがして、かわいい。