最近、10日に一度くらい、
夫が子供を連れてタケノコを掘りに行きます。
タケノコは、竹の赤ちゃん。
4月の下旬から一ヶ月ほどのあいだに、
竹林の地面からにょきにょきと出てきます。
竹林は、もともと中国から渡ってきた人たちが
防風のために植えたのが始まりだそうです。
竹は、土の中に根を伸ばし、どんどん増える強い植物。
いまや日本中に竹林が広がっています。
タケノコを美味しく食べることのできる時期に、掘って間引くことは、
竹林を健康に保つためにも、大切なことなのです。
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間引かれて、
地面がすっきりとした竹林。
涼しげで、美しいです。
人の暮らしに近いところにある
自然のことを「里山」といいます。
里山は、ある程度、
人が手入れすることが必要です。
植物と動物と人の、
大事な共存エリアなのです。
ま、わたしは、それを知識として頭に入れておきたいタイプ。
夫は、旬の美味しい食材を手に入れたいタイプ。
4歳の娘の手に軍手はめ、長靴を履かせて、竹林に分け入ります。
娘も、タケノコ掘りは宝探しみたいで楽しいといいます。
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タケノコは、こんなふうにして
地中から顔をだしますが、
ここまで出たものは、
硬くて食べることができません。
地面から、ほんの少し
顔を覗かせてるくらいが掘りごろ。
しかし、それを見つけるのは、
とても難しいのです。
そうして、やっと見つけて掘り出したものが、最初の写真になるわけです。
これも、地上に出ていたのは、たった5センチほどなのです。
タケノコは、生で食べることができません。
アクが強いので、アクや苦味をとるために、すぐに茹でなければいけません。
1時間ほど下茹でするとき、鍋に唐辛子と「米ぬか」を入れます。
「米ぬか」とは、
お米を食べやすくするために、
米粒の表面を削ったときに出る、
削りかす。この写真で、
泥のように見えるのが米ぬかです。
茹でたものを
そのまま冷めるまで待って、
皮をむきます。
タケノコって、
食べるところは、少しなの。
今回の収穫は、これだけ。
でもまあ、タケノコって、
じゃんじゃん食べる物では
ないので、色々な料理に使って、
ちょうど10日くらいで食べきります。
このブログは、中国の方たちがたくさん見てくれているようです。
中国でも、やっぱり、こうして食べるんですか~?
我が家では、タケノコを刻んで豚肉と炒めたり、
もっと細かく切ってギョーザに入れたりします。
でも、堀りたては、夫のリクエストに応えて、タケノコのお刺身にします。
特に柔らかい部分だけを薄く切り、香りの良い木の芽を添えて。
お醤油とワサビを
ちょっとつける。
香りと歯ざわりを 楽しむ、
大人の味です。→
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手羽先とタケノコの煮物。
こってりした味で、
シャキシャキしたタケノコの
歯ざわりが楽しい。
今回は、少しがんばって、いなり寿司もつくってみました。
写真ではわからないのですが、おあげの中に、
タケノコと人参と椎茸とゴマの入った寿司飯が詰まっています。
いなり寿司は、ノスタルジックな味。
昔っぽいというか、
田舎のおばあちゃんが作りそうな
イメージでしょうか・・・。
自分で作っておきながら、
懐かしい味がしました~。