静岡県は、お茶の葉の名産地です。
生産量は日本一。
川根(かわね)とか菊川(きくがわ)など、
県内でも特に上質なリーフを生産している場所もありますが、
それ以外でもあちこちに茶畑があります。
浜松にも至る所に、上の写真のような風景が広がっています。
いま、春に芽を出した新芽が伸び、
それを摘む作業、いわゆる「茶摘」がいっせいに行われます。
日の光を浴びた新芽は、 とてもきれい。
昔は、この新芽を一つずつ
手で摘んでいました。
細かい手作業は、女性の仕事でした。
今は、芝刈り機のような機械で
あっという間に茶摘が終わります。
←
トラックの荷台に
白い袋があります。
この中に、摘んだばかりの
お茶の葉が入っています。
←
木の両側に人が立ち、
アーチ型の機械を持って、
奥に移動しながら、
上の新芽だけを刈り込みます。
だから、どこの茶畑も
この形になるのです。
茶摘のシーズンになると、このような↑ 茶摘娘の格好をした子供が現れます。
可愛いと思いませんか?
昔、手作業で新芽を摘んでいた頃、この作業服が定番でした。
本来は大人の女性用ですが、
今は、観光で子供に茶摘体験をさせたり、
村の新茶祭りの時などに、親が着せたりします。
また、待ちに待った新茶のシーズンには、
あちこちで一番茶が売り出されます。
一番茶とは、春に初めて出た新芽を加工してできたお茶のこと。
お茶の葉を蒸しながら、揉む、といった加工も、ほとんど機械で行われますが、
高級茶葉は、今でも昔ながらの手作業で行われます。
それが、こんな感じ。↓
手際の良いおじさんたちの仕事ぶり。
おじさんの手はつやつやです。
お茶の成分が肌にいいのだそうです。
そう聞いておじさんを見ると、顔もつるつる。
毎日、自家製のお茶を飲んでいるのですか?
それにしても、横で見ていると、とてもいい香りが漂います。
お茶のみたいな~と思っていたら、「どうぞ。味見してください。」
と、できたての一番茶を入れてくれました。
とても繊細な一番茶は、ぬる目のお湯で入れます。
想像を絶するくらい美味しい!甘い!(もちろん砂糖は入れません。)
手間ひまかけて大切に育てた葉を、職人の手で加工し、
心を込めて茶碗に注ぐ。
それを口にする私はなんて幸せなんでしょう。
ああ、一日一回は、こうして美味しいお茶を飲みたいな、と思ったのでした。